椅子をひいてくれた。

「それは楽しみ。ね、橋本結城って何歳?」

「同い年だよ。」

頬杖をついて、言う。

「学校は?」

「行ってない。」

少し寂しそうな声。

“なんで?”

私は聞けなかった。

人の心に土足で踏み込んではならない。