それで…

「すぐに立ち直れた?」

江鳩くんは目を開けた。

寂しそうに微笑んだ。

「立ち直れなかった。葬式が終わっても、心が死んでるみたいだった。」

「…それで、どうしたの?」

「どんなに心が死んでもさ。明日って絶対来るんだよ。女々しいけど、何回泣いたって、朝日はみんなに平等に昇る。」

こんなに大きい江鳩くんだって、泣くんだ。