自分のこと なのに時々 よくわからなく なる時が ある 江鳩くんは目を瞑って言う。 「ダメでしょ。」 私は返す。 「じゃ。」 目を開いて、江鳩くんは言った。 「志緒ちゃんの誕生日だからって事で。」 いや、人の誕生日を盾に取るなよ。 「意味不明。」 「俺、今思ったんだけどさ。意味不明って四字熟語?」 「さぁ?」 話が逸れてる。 本鈴が鳴った。 「授業…。」 私は立ち上がろうとしたその足をまた畳んで、座った。