家に人がいないのは。

『ねぇ?』

「ん?」

私はカバンを持って、玄関を出る。

鍵をカバンの中から探して、鍵穴に入れる。

『何歳になったの?』

まるで、大人が小さい子供に聞くように。

手が止まった。

「…何それ。馬鹿にしてんの?」