「…以上の事柄を守り、夏休みを過ごしましょう。」

校長の長い話が、終わった。

明日から夏休みだ。

とか言って、予定なんて夏期講習くらいだけど。

体育館に乱れた空気が流れる。

もう、みんな夏休みモードなんだ。

午前中で終わりだった。

廊下を歩いて、やっと学校に来なくて良いと思うとスキップをしてしまいそうだった。

『一年四組、石月志緒さん。美術の課題を帰りに出して下さい。』

放送が二回入る。

ピタリ、とスキップ仕出しそうな足が止まった。

最悪…。

出来上がってはいるけど、出してなかった。

私は美術室にゆっくりと進んだ。