一緒にいるのが気まずい。

私は目をそらして、校門を出た。

春休みまで。

この街に居られるのは春休みまで。

潮の香りがした。

そういえば、海って行ったことない。

私は海に行こうと決めた。

「志緒ちゃん、どこ行くの?」

江鳩くんは後ろにいた。

「…海?」

「俺も行く。」

一緒にバスに乗りこむ。

「え。」