「私は、過去と向き合う為にここに来たのっ。美和と、向き合って謝る為にっ。」
いつの間にか、目の縁から何かがこぼれてた。
美和は唖然と私の顔を見た。
よく見ると、美和も歯を食いしばってポタポタと涙を流していた。
「謝んないで良いから…ってゆーか、何、志緒。なんか、一人だけ大人になっちゃってさぁ…。」
シーツをグッと握りしめている。
「…ずるいよ。そんなのずるいよぉ…。」
顔を手で覆って、むせび泣いてる。
私はしばらく、黙っていた。
同じ病室の人、起きてないよね?と心配をしながら。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…