年も明けて、三年生が少しで卒業を迎える頃。 私は希望を耳にした。 携帯に着信が入る。 『もしもしっ、志緒っ?』 涼奈の声。 「アナタは石月志緒の携帯に電話入れたんでしょう?」 『そんな事どうでも良いからっ。聞いてっ。』 興奮というか。 慌ててるていうか。 「何かあったの?」 『美和が…っ。…美和が意識もどしたって。」 聞いた途端、鳥肌がたった。