「文化祭の時、指鳴らしてんの見て。やっぱりなぁって。癖?」

私は頷いた。

「それとこれと、何の関係があるの?」

聞いてみた。

「よーするに、一目惚れ?」

後ろから急に声がした。

「あったかいコーヒー。」

江鳩くんと私にカップを渡す橋本結城。

「ありがとう。一目惚れ?」

「そ。だから…。」

ガンっと音がして、橋本結城はスネをおさえる。

「あんまりこいつの言う事は気にすんな。」

どうやら、江鳩くんが橋本結城のスネを蹴ったらしい。

「うん。」