「…え。」

「結城、なんかあったかいの。」

江鳩くんは、私の声を遮るように言う。

「あいよ。」

橋本結城は奥に消えていった。

「何?」

江鳩くんは聞く。

「話が跳びすぎてるよ。」

たまたま波崎と橋本結城が出会ったとしても、なんで私が関わる?

「なんで私に近づいたの?普通、お兄さんの恋人をもう少しで殺してしまったような奴に。」

江鳩くんは私の言いたい事が全部出てくるまで、静かにしているようだった。

「復讐?哀れみ?面白かったの?」

私は言いたいだけ言う。