目頭が熱くなった。

カーテンの開く音がした。

「あれ、岡本さんの知り合い?」

隣に寝ていた私と同級生くらいの女の子。

「岡本さんのお母さん、もう少ししたら戻ってくると思うよ。」

優しい笑顔。

「…ありがとうございますっ。」

私はそう言いながら、病室を出た。





どうやって、病院から出たのかは覚えてない。

ただ、気付いたら病院の外にいた。

ポツリと腕に水滴が落ちた。