手前からベッドの奥に書いてある名前を見る。

一番、奥。

窓側に“岡本美和”の名前はあった。

美和の顔を見る。

15歳の時とはあまり変わっていなかった。

気のせいか、私と美和の間には15歳の空気が流れた気がする。

美和の腕は細いチューブに繋がれている。

「…美和。」

寝ているかのように、無表情。

でも呼んだら、目を開いて私を見て。

「志緒?久しぶりじゃん!」

と言ってくれるかな。