悲しいけど、泣いてはいけない気がした。

波崎も涼奈も、みんな泣かなかった。

それ位の事をした。

「重たくってごめん。」

私は質問に答えず、言った。

「いいよ。」

江鳩くんもその事は言わないで、静かに返した。

「明日ね。行こうと思うんだ。」

「病院に?」

「うん。」

私は立ち上がる。