だから、神様には会えない。 「じゃあ、一番空に近いのは屋上への階段か。」 「え?」 「空に近いとこだよ。」 江鳩くんはこっちに振り返った。 「どこよりも、屋上が空に近いだろ?」 確かに。 私は頷いた。 「じゃ、俺はこれで。」 職員室の前だった。 「志緒ちゃん?」 名前を呼ばれてビックリした。