「わかる気する。」

私はコップに注がれた水を飲む。

注文をし終わって、涼奈は椅子の背もたれに背中をつけた。

「…で、何?」

私はテーブルに頬杖をついて聞く。

波崎の携帯を触る手が止まった。

「…何が?」

涼奈は惚けた顔をしてみせる。

「例え、涼奈のおばあちゃんの家がここにあっても。なんであの学校にいたの?」

「文化祭だったし。」

「涼奈は、二年三組と四組の靴箱の前にいた。それは、私達のクラスを知っていたからでしょう?」