真っ直ぐに、涼奈の目を見た。 涼奈は目をそらした。 「…うん。」 こくり、と首を縦に振る。 あんなにうるさかった涼奈が、こんなに。 「…ご飯、行こう。」 波崎は間で呟いた。 「え。」 私と涼奈は揃って声を上げた。 「お腹がすいてんのっ。ご飯に行こう…。」 波崎はお腹をおさえながら、駄々をこねた。 空気を読めないのか、読んだのか。 でも、少しだけ前と同じ、私と涼奈のピリピリとした空気を和ませたのは確かだった。