「わかったよ、まわろ。」

私は立ち上がって、校舎の中に入った。

彼氏は来ないの?

そう聞こうと思ったけど聞くのをやめた。

高校行ってないらしいし。

「どこ行く?」

すっかり、浮かれている波崎は辺りを見回す。

「そういえば、波崎のクラスは何やるの?」

「お化け屋敷ー。」

え。

「誰が提案したの?」

「あたしだよ。」

胸を張って、波崎は答えた。