嫌だ、叫びたくなる。

色に染まりたくない。

冷たさも暑さも受け入れない。

そんな風になれたら、どんなに幸せだろう。

でも、人はそんなに強くない。

そんなに強く生きる人を私は、まだ見たことがない。

「劇は…不思議な国のアリスの変え版!」

菜月じゃない方の文化祭委員が言う。

私は、服を作る方に回ればいいか。