予鈴が鳴った。 廊下に出た。 しんと静かな廊下を二人で歩いた。 「そういえば、文化祭の時期になるね。」 菜月が中庭を見ながら、言った。 「ウチのクラスは何やるんだろう。」 「お化け屋敷とかじゃない?」 私は提案をあげると、菜月は顔を蒼くした。 「菜月って、文化祭委員でしょ?」 「うん。」 「なんで?」 お祭り好きはあまり見えないし。