背、大きい…。

「江鳩くん、志緒ちゃんに職員室に連れてってもらいなさい。」

肘をテーブルにたてる江鳩と呼ばれる人。

「志緒?」

まだ眠そうな低い声。

「隣の女の仔よ、石月志緒。」

江鳩と呼ばれる人がこっちをむく視線を感じたので、私は固まった。

「志緒ちゃん。転入生の江鳩 拓巳(エバトタクミ)くんね。」

先生を通して、私達の自己紹介は終わった。

予鈴。

「ほらほら、志緒ちゃんは江鳩くんを職員室につれてって。」

私はお弁当箱を急いでしまった。