一方的な思いだろ。
俺の気持ちはー…?」
…馬鹿だった。
亜羅は唇を手のこうで拭う。
…本当に馬鹿だった。
私は亜羅の気持ちを考えてなかった。
頭をかきながら背をむけて部屋をでていく。
私は…一方的に彼を愛せばいいと思っていた。
…愛せば気持ちが通じると思っていた。
気持ちがあれば結婚できると。
でも、それは違った。
亜羅の気持ちを考えてなかった。
私は今、亜羅に結婚を拒否された?
ということは、亜羅は私なんか嫌いだった?
唇を拭ったのも、冷たい目でみたのも、
全部ー…
嫌いだったから?
その場に座り込む。
床が私の体を冷やした。
…ー心も。
私の一方的な愛のせいでー…