「あっ…亜羅ぁ…。」










「何やってんだよ、お前。」










亜羅はあっさりと悪魔を倒した…






…わけではなくところどころケガをしている。










さっきから声が震えている。










「でんなっつったろ。」










冷たく見下すように言う。









「…ッ、ごめんなさい。」









「…ほら、帰るぞ!」










「…ゥ、いやっ!」










暗闇からのびてくる亜羅の手を払いのけた。










「…もぅ、イヤなの!亜羅は私にすごく優しくしてくれるし、とっても幸せ。…でもむこうの生活も大切だったの!お母さんがいてお父様がいて友達がいて。亜羅とも一緒にいたい…ッ…一緒にいたいケド…けどッ…











…帰りたい。」










零れてしまった本音を亜羅はどんな顔で聞いたのか暗闇のせいでわからない。










でも、きっと泣きそうな顔をしているのだろう。










小さく聞こえた舌打ちでなんとなくそう思った。