『……その子の名は










…美流。私の娘だ。』











首を傾け上品に笑う彼女。










ちづるには負けるが…いい女。










『……で?』










『…で、娘が…悪魔に連れ去られた。










娘を…助けてきてほしいんだ。』










『助けるー…。何故俺に?』










『悪魔の世界を知りつくしているであろう君なら見つけだせるだろう…と思ってな。』










『知りつくしてはねぇけど…』










『まぁ、見つけだしてくれ。それだけだ。連れ戻してこいとは言わん。』










『わかったよ。でも、もう生きてるかもわからな…』










ピシッ…










空気が張り詰めた。










『…答えはYesだ。』










厳しかった目がより一層鋭くなる。










『…Yes。』










…としか言えねぇ。










『あと、もう一つ。』