絋希さんと2人になってから、どれくらいの時間が経ったんだろう…?
私たちは空いていた時を埋めるかの様に触れ合っていた。
「そろそろ先生呼ぶか…」
「…そう、ですね……」
少し寂しいけど、お母さんたちにも知らせないといけないし…。
「そんな顔するなよ。押せないだろ…」
絋希さんは困った様にスイッチを軽く持ち上げた。
「押してください。お母さんたちも呼ばないといけないですから」
私は絋希さんから離れ、ベッドから降りた。
地面に足がついた瞬間、腕を強い力で引かれた。
「…こ、絋希さん!?!?」
私は再びベッドに倒れ込んでしまった。
「…隼人には気を付けろよ」
絋希さんは小さく呟くと、すぐに腕を放した。