狩野が吸血鬼に切り掛かる。
吸血鬼は刀を避けた上で狩野に蹴りを入れる。

倉崎がその足を刀で防ぐが、何とそのまま吹き飛ばされた。
恐るべき怪力だ。

「倉崎!」

倉崎は答えない。
狩野は吸血鬼と向き合う。
それから二人は激しく切り合った。
しかし、狩野に傷が付いても吸血鬼には全く傷が付けられない。
戦えば戦うほど己を傷付ける。

不思議な感覚だった。

次第に洞窟内が明るくなってきた。
日が上って来たのだ。