「・・というわけなの」


綾香さんは、水をひと口飲んだ。


「優輝くんは?」


「亡くなりました・・5年前に」


「そう・・」


ショックだった。


私の知らない過去があったこと。


なんで、なんで教えてくれなかったの?


「愛美さん、優輝を愛してる?」


私は、黙っているたくをチラッと見て言った。


「はい」


「優輝くんも愛してる?」


「優輝は・・愛してた。今は思い出です」


素直な気持ちを、綾香さんに伝えた。


綾香さんには、知って欲しい。


そう思ったから。