私は病院にいた。


・・優輝くんに会う為に。


でも、どこにいるのかわからない。


病院をうろうろしていると。


「また風邪?」


ゆっくり振り向くと、優輝くんがいた。


「優輝くん」


「こんにちは、21番さん」


やさしいやさしい笑顔だった。


「あのっ・・風邪治ったんです。優輝くんにお礼がしたくて」


「お礼?別にいいのに」


首を傾げる姿。


不覚にもときめいてしまった。


違う。


この人は拓哉じゃない。


ただ、拓哉に似ているだけーー。