「21番の方、21番の方」


私は21番のカードを持っていた。


「早く良くなるといいね」


そう言って、男の子は立ち上がった。


「あっ・・名前は?」


お礼がしたい。


そう思った。


「優輝。じゃあね、21番さん」


そう言って去っていった。


さすってくれた背中が、とても暖かった。


「優輝くん・・か」