「あっ千景さーん」



ブンブンと手を振る俊太郎。
一番に声をあげた。



「あ、千景ごめん…あたし今日居残りしなくちゃいけなくて…終わるまで待っててちょうだいっ」



その途端えっと動揺する千景。




「千景?」


「あ…わ、悪ぃ…あたし今日用事あって早く帰らなきゃいけねぇんだ…」




目が泳いでいる。




「そうなの?じゃ仕方ないね…ごめん」




何か大事な用なんだろう。




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