「咲聞いてよー!!中山の奴バッチリ勉強したってさ」



由美がバカにするように咲に話しかけた。



「はっ、まじで?冗談も顔だけにしろってね」



痛恨の一撃!!



「…………ひ、ひ、でぇ」



周りは爆笑である。



俊太郎はというと「後で覚えてろ~」と泣きながら席についた。
チャイムも鳴る。



「じゃーな」



そう言って教室を出ようとする千景は俊太郎の席に近づいた。



「よぉ」

「………うん」



さっきのがまだ堪えてるらしい。



「気にすることねーって……冗談だと思うぜ」



それだけ言い教室を出た。



俊太郎はそれを聞いた瞬間バッと顔を机に伏せた。



「ね、ねぇ咲…やっぱ根に持ってるよ」

「大丈夫大丈夫」



本当に大丈夫なの…?と今さら心配になってきた由美。最近チキンである。





「俊、大丈夫?テスト」



そっちかよ!!と言いたいが准相手に言えるはずもなく心の中で消える。



「……だ、大丈夫」



今だに顔を伏せてる俊太郎。



「………俊。こっち向「ヤバいよ准ちゃん」は?……」



突然入ってきた俊太郎に驚く。



「ち、千景さん格好良すぎて…ま、まじヤバい」



そう言う俊太郎の顔は真っ赤である。




「……おい、ついに狂ったぞコイツ」



その様子を見ていた蓮が言った。






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