俺の傍に居たかったと。

一緒に過ごしていたかったと。

でも、関係が壊れるのが怖かったと。

捨てられるのが怖かったと。



そう嗚咽混じりに、彼女は呟いた。


それってさ、つまり…


「なぁ、」

「、なに」

「要するに俺のことが好きだって、そう、解釈してもいい?」

「さっきから、そう、言ってるじゃない」

「、本当に?」

「っ、」

「本当に、俺のこと」
『好きよ!』


「何回も言わせないで…」と少し紅く染まった顔で悪態をつくけど、そんな憎まれ口でさえ愛おしいくて、思わず俺は佳澄に抱きついた。


力の加減?
そんなの知らねぇ。

もっと佳澄に近づきたくて、服一枚の隔たりさえ疎ましくて、一つになればいいのにって、そう思いながら強く強く抱き締めた。




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