「…、佳澄」


驚いたことに、彼女は髪を切っていた。


腰近くまであった自慢のストレートを、少年と見間違うほど短く。



「おまえ、なっ、その髪…」

「切っちゃった」


へへ、と笑う表情がなんだか痛々しくて、もう関係ないと思っていても、ギュッと胸が締め付けられる感覚に襲われた。


畜生。まだ全然克服できてねぇじゃんか。





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