また、別れることになったら辛いなあ…
そんなことを思っていた。
「荷物、これだけ…?」
梧郎くんは、呆然としている。
学校に必要なものと、少しの下着、私服はほとんどない。
「これだけ…だけど、うん…全部ある」
段ボールに2箱程度。
教科書はカバンにつめた。ベッドは他の子に引き継がれるし…。
「杏奈」
「何?」
「段ボール積んだら、服買いに行く」
梧郎くんは、段ボールを重ねて持ち上げ、挨拶もそこそこにさっさと出て行ってしまった。
おいてけぼりの私は、首をかしげるばかり。
「杏奈!早く!」
ここから、私の何が変わるんだろう…。