眼鏡をかける。


やっと、梧郎くんの顔と、恭介さんの顔がはっきり見えた。




とても…なんというか、整った顔をしている。


一緒に歩いていたら、石を投げられてしまいそうだ…。



「杏奈、次」



恭介さんはことばが少なくて、少し冷たく感じる。



私と似ている、と思った。


一方的だけど…。




「じゃ、梧郎」


「おっけ」


二人は眼と眼で合図し、私をなんだか高そうなお店に連れ込んだ。