『僕はあなたと知り合う前、
1ヶ月前にモモさんの現状調査をしました』
『本当に夢を叶えるべき人物か』
そしてケイさんはうつむいて目を閉じる。
あたしはただじっと黙っていた。
『あなたの過去、なにがあったのか』
『そこであなたの絵に会った』
『正直。なんて言ったらいいかわからないけど
僕はあんなキレイな赤を見たことがない』
ポケットからケイタイ灰皿を出して
タバコを吸い始めた。
『それからです。あなたの事が
知りたいと思ったのは・・・』
「ケイさん・・・」
『僕は。
あなたの夢が叶うところを見たい』
「でもケイさん。夢がかなったら
絵が出来上がったら・・・・」
「お別れなんでしょ・・・」