その翌日。



竹ちゃんが大きな紙袋を抱えて教室に入ってきた。



「今日な…お前たちに返すものがある。」



竹ちゃんが袋から取り出したのは何十冊ものノートだった。



「片岡先生の車の中に入っていた。片岡先生は…お前たち全員のノートに目を通そうとして、全部家に持ち帰ってたんだ。最終日に、ちゃんと、一人ひとりに返せるように、って…。」



今から1人ずつ取りに来い、と言って、竹ちゃんはノートを返し始めた。