俺がまっちゃんとナルと一緒にお通夜の会場に到着すると、そこには既に数え切れないほどの人がやってきていた。 前にたくさんの人が立っているせいで、中の様子は全く分からない。 「俺たち、ここに何しに来てんだろうなぁ…。」 「分かんねぇよな…これが片岡先生のお通夜とか言われても全く実感湧かねぇし…」 お経の声が聞こえてきた。 俺たちは釈然としない気持ちのまま、顔の前で手を合わせ、両目を強く瞑った。