すかさずお兄さんと向き合う。言葉を失っているお兄さんは細長い目を丸くして、私をじろじろ頭の先からつま先まで眺めている。私も負けじと眺めてやった。というより睨んだかもしれない。
瞬間、お兄さんは破顔した。
「うん、だってあまりにもおいしそうに食べるから」
みっちゃんをちらちら見ながら、さっきまでとは全く違う珍獣を面白おかしく見るような、そんな表情をしながらそう言った。
ばかにしてる。私達のこと。
「わかば、もう行くよ」
みっちゃんが罰悪そうな顔している。私はみっちゃんのそういうことなかれ主義なところが大好きで大嫌い。みっちゃんはそのおかげでこうもうまく世の中を渡れている訳で、それは尊敬に値する。私にとっては。でも、ときにそれは絶望的なまでにつまらない。心中したくなってしまうほどに。
瞬間、お兄さんは破顔した。
「うん、だってあまりにもおいしそうに食べるから」
みっちゃんをちらちら見ながら、さっきまでとは全く違う珍獣を面白おかしく見るような、そんな表情をしながらそう言った。
ばかにしてる。私達のこと。
「わかば、もう行くよ」
みっちゃんが罰悪そうな顔している。私はみっちゃんのそういうことなかれ主義なところが大好きで大嫌い。みっちゃんはそのおかげでこうもうまく世の中を渡れている訳で、それは尊敬に値する。私にとっては。でも、ときにそれは絶望的なまでにつまらない。心中したくなってしまうほどに。