百合が不思議そうな顔をしながら、覗き込んでくる。

私は「なんでもないよ」と言い、教室の中に入っていった。



黒板に貼られてある座席表。


……二号車の前から四番目

隣は…全く知らない人。


まぁ、いいや。

静かな人なら…。



「あー!!あたし葵の後ろだぁ!やったぁ」


隣で百合が大きな声を上げて一人で喜んでいた。

「葵!よろしく☆」


「あ…うん、よろしくね」


私と百合は自分の席へと向かった。

座ってみると案外黒板が、見やすい。

良かった……


「ねぇねぇ、葵!!隣の人、誰だったぁ?」