百合………


「わかった?約束だからね!破ったら承知しないから!」


百合は私を睨みながら走り去っていった。

一人になる校舎裏。

風の音しか聞こえない。


空の色は絵の具で塗ったみたいな真っ青。

雲一つなかった。




「約束、かぁ……」




百合…

もういいんじゃないかな?
百合も私も

そろそろ限界だと思う。

過去に縛られながら、今を生きるのは…

とっても辛いことなんだよ?

百合だって本当は分かってるはずだよね?


楽になれたら……

どんなに幸せだろう――