淡い茶色な髪の毛。

生まれた時からこの色。

そう何度も言っているのに、誰も耳を傾けようともしてくれなかった。

中学一年の頃。

入学初日ですぐに先輩に目をつけられ、校舎裏に呼び出しをくらった。


今ではもう最高学年だから、誰にも言われない。


もう、何を言っても信じてくれない。

そうずっと思ってきた。



「葵!あたしたち、同じクラスだよ!?やったね!」


嬉しそうな顔をしながら、私に駆け寄ってきた一人の女の子。

目がくりくりしていて、白い肌。

背が小さくて髪の色は、完璧な黒髪。