だるそうに神崎くんは立っていた。


「じゃあ早速で悪いんだけど、今日残ってくれ」


ようちゃんは目を逸らしながら言った。

まるで私を避けてるみたいに…。




ねぇ、ようちゃん

一体何があったの?

私には知る権利がないのかなぁ?

私が知っちゃいけないの?

会いたかったのに…

ずっと、会いたかった。




――放課後


といっても今日は短縮だったのでまだ午前中だ。


私と神崎くんは教室に残されたまま。


「これをクラス分作ってくれ。終わったら帰っていいから」


ようちゃんはガラッと音を立て、教室を出て行った。


「しおり…?」