「ごめん、ナル、ちょっと待っ…!」




そのままの体勢で一時停止した俺に、




「俺に勝てると思うなよ!」




まっちゃんが駆け出してくるのと、




「わっ…!」




ナルがクラスメートの荷物につまづいて転んだのは、ほとんど同時だった。