次の日から、俺は極力右手を使わないように心掛けた。 ノートを書くのも左手、かばんを持つのも左手。 だけど、問題はこれだった。 「…じゃあ、問3の証明を…平井。」 …板書。 「分かりませんっ…!」 とっさに答えていた。 「でも、全部ってことはないだろう?途中まで…わかるとこまででいいから。」