「これ以上泣かせちゃいけないって思って、しょうがなく一緒に帰ったんだよ」


「しょうがなくって・・・」


「まぁ、17時過ぎてて母さんに思いっきり怒られたんだけど」


「うん。あのときのおばさん、怖かった」


「約束守れないなら、サッカーボール取り上げるからねとか、里穂ちゃんまで遅くさせるんじゃないのってな」


「そうそう。その点うちの親は、自由だったから」


「理穂ん家は、親がいるときといないときがあったからな」


「うん。いるときは、思いっきり怒られた」


仕事で夕方も家にいないことが多いうちの親。


だから遊ぶのは17時だよって約束してても、いないから過ぎてもあんまり怒られなかった。


それでもお母さんとちょうど帰って来るのが一緒の時間で、それが17時を過ぎてたらすっごい怒られた。


怒られながらも、私の頭の中は遊んでたんじゃないもんって思いでいっぱいだった。


修斗がいけないんだもんって。


「帰るか、里穂」


「うん」