次の日。 学校に着くとナルがすぐに声を掛けてきた。 「なー平井っ。藤沢駅って新幹線も乗れるくせに何で快速とか止まんないわけ?」 「……何だよ今さら。っていうか俺に聞かんでくれん?」 俺はかなりむすっとして答えた。 「藤沢市ってさ、田舎なの?」 「………。」 俺は口をぽかんと開けたまま固まった。