夜………
いつも明るくキラキラとしている天界が
唯一、闇に覆われる時。

私は、ついに出発の日を迎えた……。

「…もう、行くの?」

姉様はこの間とは違い
涙を溜めた顔を歪ませて聞いてきた。

「うん。もう行く…。

姉様…、本当に
ありがとうございました。

この手紙を
お父様とお母様に
バレたら……
渡して下さい、あとこれは
姉様への手紙です。

私が行ったら、
…………読んで?

それから…泣かないで?姉様。
姉様には、笑っていて欲しいです。」

そう言った時だった。
目に溜めていた涙が溢れ
そして、
笑ってくれた。

私の大好きな……姉様の笑顔で……。


「わかった。渡しとくわ…。」

「でわ…グス…今まで

ありがとうございました。」

私は…泣かないと
心に決めていたのに…
涙が溢れてしまった。