がらら
全生徒の視線がこちらに集まった。
入学式はもい終わりかけらしく、最後の挨拶の時に来てしまったらしい。
この場合はどうすれば?この視線はキツいし、ハイったら怒られそうだし。
「あら、三人さん、倉木くんの手伝いおつかれさま。」
「「「へ?」」」
なかなかハモることのない私たちが、久しぶりにきれいにはもった。
「あら?さっき倉木くんが、二人が倉木くんの手伝いしてくれてるから少し遅くなるって。ま、少しどころかすごく遅かったけど。」
「なんか…どうなってんの?」
コショコショと心優に聞くと、「わたしもわからない」と答えられた。