なんで、あたしが科学部に肩入れせにゃならんのだと。


「自分で自分の胸に手を当てて考えてみい」


あたしは爺に言われた通りに、自分の胸に手をあてて、暫く考える…結論


「当ててみたけど、良く分からん…」


爺は、はあっと溜息をつく。


でも、これがあたしの率直な感想だった。だって、ねぇ。


「まぁ、確かに、貴子には関係無いと感じられるやも知れんのう。まぁ、いずれ、気が付くじゃろう、今は、そうでものう」


「なによ、爺、随分、思わせぶりじゃぁ無いの?」


あたしは爺にずいっと詰め寄る。


「じき、気付くじゃろ。ばいび~」


そう言うと爺は、ぽんと、あたしの目の前から消えて無くなった。