「さ、教室に戻りなさい」


先生の声で、みんなが盛り上がりながら階段を降り始めた


私は嵐山君に微笑みながら、流れに入っていく


「次に日本で見られるのは、何十年後?」


「わかんないけど、うちら、超ラッキーだよね」


海里と話ながら教室に戻った


「ねえ、圭太君のインタビューが、Candyに載ってたの見た?」


「うそ!見てない!圭太君載ってるの?」


「かなり載ってたの〜!カッコ良かった」


「今日買って帰る!楽しみ〜」


「環、嵐山君はいいの?」


「嵐山君と圭太君は別じゃん!」


「はは!はいはい」


それから圭太君が出てる映画の話でしばらく盛り上がった


圭太君は超カッコいい俳優さんで、でも新人だからあまり露出がまだ少ない


ちょっとした雑誌に載るのも、私や海里には喜ばしいことだった







「ただいま〜」


「おかえり。もうご飯だから」


「はーい」


自分の部屋に行き、買ってきた雑誌を少しめくった


「カッコいい…」


思わずにやけながら声が漏れちゃう